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アート・ジャーナリズムの夜Ⅳ:侵攻と季刊化

Video will not be published (Available Period: until 4/6/2022 (Wed) 23:59 JST)

アートの今を語ってきた「アート・ジャーナリズムの夜」の第4回目が3月23日に開催されます。昨年12月の第1回ではゲストに現代美術家の田中功起さん、今年2月の第3回では全国のZ世代の美大生6人を招いて、社会やアート界の出来事について議論してきました。その間の第2回目は2022年のアート界を展望する一人語り回だったのですが、それから事態は急転してしまいました。その時点で、というより美大生トークの時にもまったく予期していなかったことが二つ起きたからです。ロシアによるウクライナ侵攻と雑誌「美術手帖」の季刊化です。両者はまったく異なるレベルではありますが、アートジャーナリズムがまっとうに向き合うべき出来事だと思っています。現代美術を支えるグローバルなものの移動がコロナ禍によって一時停止を余儀なくされ、今度はナショナルな単位をめぐる「戦争」が勃発し、何かときが100年ほど前に引き戻されてしまったように感じています。ついに先月まで私たちの時代を象徴していた人新世やエコロジー、ポストヒューマンの問題系もまた一時停止を強いられています。この突然に生じた時間崩れ現象のなかで、もとより時間のずれ=アナクロニズム(時代錯誤)を同時代性の根拠としていた現代美術についてはどのように論じられるでしょうか。またアートを通して社会のありようについて論じてきた「アート・ジャーナリズムの夜」からすれば、そもそもなぜ欧州で「戦争」が起きると私たちは連帯意識を感じるのか、という社会の大きさをめぐるシリアスな境界が見えたこと自体も見逃すべきではないでしょう。つづく「美術手帖」の季刊化は改めて批評やジャーナリズムの社会的な役割の変化について自分自身の問題として考える必要性を感じています。そのほか博物館法の改正やハラスメント問題、展覧会については話題となったユージーン・スタジオ展や現在開催中のダミアン・ハースト展、また開催予定のゲルハルト・リヒター展についてこの情況のなかで論評してみたいと思います。時勢との関係ではChim↑Pom展や排除アートをモティーフとした小寺創太「調教都市」展も取り上げてみたいと思っています。そして、最近、重要な翻訳が続いている美術の新刊本の紹介もします。約3時間をかけてじっくりアートの今について語っていきます。ぜひたくさんの方のご来場とご視聴をお待ちしております。




※新企画!

「ジャーナリズム的講評会(仮)」を開催します。

試験的に配信中の時間を使って視聴者の作品やプロジェクト、企画について講評します。つきまして、ご希望の方はポートフォリオや企画書など概要のわかる資料を添付のうえ、南島宛(kouminamishima@gmail.com)までご連絡ください。人数や時間、作品の性質上、取り上げることができない場合もございますので、その点はご留意ください。




・登壇者

南島興(みなみしまこう)

横浜美術館学芸員。1994年生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科修士課程修了(西洋美術史)。全国の常設展・コレクション展をレビューするプロジェクト「これぽーと」主宰。旅行誌を擬態する批評誌「LOCUST」編集部。文春オンライン、『アートコレクターズ』そのほかに寄稿。

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